専門学校には偏差値がない、絶対落ちない、応募すれば誰でも入学できる全入制だとか、一度は耳にしたたことあるのではないでしょうか。実は学科やコース、専門学校によって入試難易度や倍率が大きく異なり、入試で落ちることもありうるんです。
ここでは、専門学校の入試と偏差値について説明し、どうすれば志望の専門学校への合格率を上げられるかご紹介していきます。
専門学校の偏差値
専門学校には偏差値のある学科・コースと偏差値が存在しない学科・コースがあります。ここでは、偏差値があるタイプとないタイプの2つの学科・コースの説明とその例を示し、それぞれでどの程度の学力や知能が求められているかを紹介していきます。
偏差値がある専門学校のコース
偏差値はどの程度の基礎学力が要求されるかを示す1つの指標です。そのため、覚えるべき知識が幅広かったリ、専門的な資格の取得が必須だったり、高い語学力を要求される場合、そのコースでは偏差値が存在することになります。特に看護系や建築系、航空系は人気の高さも相まって偏差値が比較的高い傾向にあります。
【偏差値の目安一覧】
- 建築系:2級建築士の資格取得に高い基礎学力が必要
- 語学系:グローバルな活躍には高い語学力が必要
- 航空系:語学力に加え、教養も必要
偏差値約50
- 看護系:多くの医療知識に加え、対人能力等も必要
- 情報系:SEとしてのプログラミング知識が必要
- 公務員系:公務員試験で幅広い分野の知識が必要
40後半程度
- 教育系
- ホテル系
- 声優系
- アニメ系
- 経理系
- 機械系
- 自動車系
~40台
偏差値のあるコース
難関資格の取得が必要なコース
高い語学力が必要な分野
偏差値がない専門学校のコース
「偏差値=必要とされる学力レベル」です。そのため、裏を返すと、学力とは異なる、センスや経験が重要となるファッション、スポーツ、調理系の専門学校には偏差値の概念がほぼ存在しません。ただし、常識的な知識や最低限の記憶力、学習能力はある必要があります。
【偏差値がないコース一覧】
- スポーツ系:運動神経や経験が重要
- ファッション系:美的センスや興味・憧れが重要
- 調理系:経験やちょっとした器用さが重要
偏差値のないコース
特定分野のセンスや経験が重要な分野
常識などの最低限の能力は必要
専門学校受験で合格するには
書類審査だけで合否が決まり、ほぼ全入状態の専門学校も多いです。一方で偏差値があるコースでは一般入試で筆記試験が課されることが多く、AO入試や推薦入試では面接も行われます。ここではそれぞれの入試形態や専門学校での入試対策についてまとめていきます。
書類審査での入試
ほとんどの専門学校では書類審査が実施され、それに加えて適宜、面接やペーパーテスト、適性検査、実技試験が実施されます。偏差値がないコースでは書類審査のみで合否が決定する学校も多い傾向にあります。
書類審査で見られるのは、高校卒業の見込みなどの応募に必要な資格を満たしているかです。また、これに加え、高校時代の出席率や遅刻率なども考慮されるため、高校にはなるべく遅れず休まずに通いましょう。
書類審査
応募資格と出欠が重要
書類審査のみで合否が決まる学校も
筆記試験での入試
筆記試験は偏差値があるコースで主に実施されます。科目数は学科やコースに依りますが、コース内容と関連のある1~3科目程度が一般的です。試験問題は決して難問ではなくて中学レベルの内容も多く、事前に対策や過去問を解いて対策をすれば合格点を取れるでしょう。
専門学校は就職のための人材育成機関で、入学時にはさほど高い学力を求められていません。そのため、倍率が非常に高くて超人気な専門学校以外では、筆記試験で受験生をふるい落とすというよりは、見込みが完全に薄い受験生を除くという意味合いが強いです。なので、筆記試験に対してあまり悲観的にならなくても大丈夫でしょう。
筆記試験
学力でのふるいがけの側面は弱め
科目数も少なく難易度も高すぎない
面接試験での入試
AO入試や推薦入試では面接が実施され、ひととなりや入学意欲が問われます。また、面接時の態度や受け答えの様子も見られ、対人能力や言葉遣いなどもチェックされます。面接では初対面の偉い大人の方と少し重めの雰囲気が漂う面接会場で対峙し、普段経験あまり経験しない場に立たされます。そのため、必要以上に緊張してしまったり、実力を発揮できないことも多いでしょう。
面接に少しでも慣れるため、模擬面接をしたり、学校についての理解を深めるため、オープンキャンパスに参加したりするのが良いでしょう。面接では100点を取る必要はなく、最低限のマナーや言葉遣いを守り、入学の意欲を自分の言葉で一生懸命伝えましょう。
面接試験
ひととなりと意欲が重視される
面接慣れで合格率UP
専門学校に絶対合格するには
人気な専門学校以外なら、専門学校受験で落ちることはほとんどないでしょう。しかしそれでも、毎年一定数の方は不合格になっていますし、ほぼ全員受かるからと言って不安が完全に払拭できるわけではないと思います。なので、ここからは、受験対策や気構えなどについて紹介していきます。
少しでも合格率を上げるテクニック
1. 早めの出願
まず、なるべく早めに出願することをおすすめします。専門学校はAO入試が6月頃からスタートし、翌年の3月末まで受験可能なところが多いです。いつまでも受験できそうで、急がなくても大丈夫そうに思えますが、全くの真逆で椅子取りゲーム的な側面があります。受験タイミングに依らず合格基準は一定で、入学者には定員があります。そして、早く受験した方から合格が決まっていくため、受験応募が3月末よりも早く締め切られることもあります。なので、志望校が決まり、意思が固まり次第になるべく早めに出願するように心がけましょう。
2. 事前の十分な対策
次に、重要となるのがしっかりと受験対策をすることです。筆記試験なら過去問を解くのはもちろん、面接対策として模擬面接をしてもらうのも大切です。また、オープンキャンパスや資料請求で学校のカリキュラムや雰囲気を知ることも重要です。将来自分が通う学校についてリサーチしてしすぎることはないですから、出来る限り調べましょう。
合格率UPのポイント
早めの出願で応募締め切りを回避
過去問や模擬面接で事前準備を
人気の専門学校を受ける時の注意点
人気の高い専門学校は倍率が高く、落ちてしまう可能性は他の専門学校よりも高くなります。そのため、他校の併願もしっかりと視野に入れましょう。もちろん第一志望に合格するのがベストですが、落ちたら後が無い状態で挑むのと落ちても進学できる状態で挑むのでは精神的な余裕が異なります。精神衛生上の観点と受験の練習となる側面から併願はおすすめです。
人気校合格には
併願もきちんと視野に入れる
併願で余裕が生まれ、受験練習も